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執筆者の写真Hemavati | Atelier

意外と知らない?ジュエリーが出来上がるまで

更新日:2023年4月18日

ジュエリーがどうやって出来上がるか、ご覧になったことのある方はいらっしゃいますか?なかなか見ることがないので、ジュエリーリフォームの相談で来られたお客様から質問をいただくことがあります。


職人の情熱が特別なジュエリーを生み出します


ジュエリーの製作方法はいろんな方法があるのですが、代表的なのは手作り法、ワックスと呼ばれる蝋を使った方法です。どちらも手間と時間がかかるのですが、とても魅力的なジュエリーに仕上がります。


■手作り

手作りは地金が塊の状態から一つのジュエリーに作り上げていく方法です。


お持ち込みの指輪に彫ってあった”刻印”を残した仕上げ


ステップ1:地金を整える

手作りの場合、まず作るアイテムに合わせて地金の形を整えていくところから始まります。一般的な指輪であれば地金をローラーで3mmの角棒に伸ばします。

真っ直ぐな棒を叩いて曲げ、少しずつ指輪の形を作り上げていきます。

形が整ったら切れ目を閉じて完全な円状にします。


ステップ2:磨いて角をとり滑らかに

指にはまる形になっても、これではまだまだ角が立った状態です。

ヤスリで内側と外側の角を丸く削っていきます。

金属ヤスリ→紙ヤスリと少しずつヤスリの目を細かくしていき、最後は金属のヘラを使用します。

滑らかになるまで行われる根気のいる作業です。


ステップ3:仕上げ

モーターで回転させたバフ布に研磨剤をつけ、ジュエリーが鏡のようになるまで磨き上げます。

こうしてやっと店頭に置いてあるような輝くジュエリーが完成するのです。



■ワックス

ワックスはジュエリー製作で非常に多く使われている技法です。



ステップ1:ワックスを削り出す

デザイン画に合わせてワックスを切り出し、ヤスリで理想の形に削り出していきます。

ワックスは金属よりも加工しやすいため、曲線的なデザインを作るのに非常に適しています。

仕上げ用クロスで磨き、美しい状態まで仕上げます。


ステップ2:キャスティング

出来上がったワックスをステンレスケースに入れ石膏を流し込みます。

電気炉でワックスを気化させると、石膏の中にワックスの形をした空洞がうまれます。

そこに金属を流し込めば、同じ形のジュエリーが出来上がりです。


ステップ3:仕上げ

やはり最後はバフ布を使用しジュエリーを磨き上げます。



ワックスからジュエリーになる瞬間


どれだけワックスを美しく作っていても、やはり最後は職人が細部まで磨き上げなければ美しいジュエリーは生まれません。



 

石留めから完成までの制作の様子


この様にいろんな工程を経てやっとお客様に見てもらえるジュエリーが完成します。

手作りは同じデザインでも1点ずつ微妙に違い、それが個性となっていくのが非常に魅力的です。

そしてワックスはその加工のしやすさから、デザイン性の高いジュエリーを生み出すことができます。


どちらが良い悪いではなく、ほとんどの職人がデザインによって両方を使い分けています。オリジナルジュエリーを作成する時や、ジュエリーリフォームを考える時の参考になれば幸いです。


 

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